癌細胞は、身体の外からではなく身体の中で生まれます。毎日5000個程度の癌細胞が生まれますが、我々の身体の中に備わる免疫細胞(代表的なものは、NK細胞、T細胞、マクロファージ)がこの誕生した癌細胞をキャッチし、共にアポトーシス(自死)してくれます。
たまたまキャッチし損ねた細胞が、体内で10-15年かけて表に出てくるとされています。一旦表に出てまいりますと、癌細胞はアポトーシスの機能がなく、増殖を続けます。ですから、手術、放射線治療、抗癌剤の三大治療に頼らざるをえないのです。
再生治療専門医の話として、癌細胞をやっつけることだけにピンポイントを置いて治療するのであれば、先の三大治療に加えて免疫治療として、体内からNK細胞を取り出し、培養して、数多くの免疫細胞を患部に直接打ち込むなどの治療をまず考えられたら、と話します。
幹細胞再生治療は、体内の色々な細胞に分化する間葉系幹細胞を採取して10000倍に増やし、1億個~1億2000万個にしてから体内に戻してあげます。この間およそ4-6週間です。一般的に薬というものは化合物であり、ある一つの目的のためだけに作られています。
ですがこの細胞は、ある意味自ら考え身体の中で修復が必要な部位に、血管に乗り毛細血管から飛び散りながら到達します。そして、その必要な細胞に分化すると言われています。神経細胞や、血液、血管、臓器などの細胞ですね。つまり、この間葉系幹細胞が免疫細胞に成り得ることももちろん考えられるのです。ですから、癌患者さんの改善例も多数寄せられておりますが、先述のピンポイントの治療との比較になります。
幹細胞治療で効果の早い部位として、脳、脊椎、目などの中枢神経部位、肺臓、肝臓、腎臓、など毛細血管が集中する部位とされています。また、糖尿病の合併症で悩まれる末梢神経部位に起こる疼痛(指先や足の指先、ふくらはぎなど)は、かなり改善されると報告されています。
癌患者、糖尿病患者、脳血管障害の後遺症をお持ちの患者さんにつきましても、相対的に体感で『良くなった!』 と感じられるようです。
病院で見せられる数字にだけ一喜一憂するのでなく、実際自分で感じる自分の体の変化を大切にしていただける治療かと思われます。
まさに自然治癒力の賜物かと。